【L01】【2】自動売買システムの構築:上蓋編

L01では、自動売買システムを構築する事によって、手法の優位性を統計的に検証する事が可能です。

ここでは例として、以前の記事で紹介させていただきました手法を構築したいと思います。
こちらの記事で「一次手法(上蓋)」として紹介させていただいているものも同一のものです)

USDJPY D1

1.手法に必要な各種パラメータを整理する

上蓋を被せるには、下記のものが必要となります。

時間足日足(D1)
SL0.20円エントリーした際のストップロス幅です。
頂点の抽出方法ZigZag6-5-3頂点を抽出するインジケーターです。
ラインの設置方法最新二頂点を結ぶどの頂点とどの頂点を結ぶかを決めなければなりません。
TP足末端トレール2今回はトレールを利用致します。

他にも細かいパラメータは存在しますが、慣れてきたら徐々に色々な項目につきまして、設定をいじってみてください。
今回はごく単純な形のものを構築致します。

2.SLを設定する

SLの設定につきましてはこちらをご覧ください。

こちらに「0.2」を入力します(「pips入力モード」の場合は、「20」です)。

3.ZigZagマネージャーにZigZagを設定する

ZigZagマネージャーにつきましてはこちらをご覧ください。

初期値がZigZag6-5-3とごく標準的な設定となっていますので、最初は下記を「true」にするだけで構いません。

こちらを「true」にする事によって、L01がZigZagインジケーターを呼び出し、頂点情報を受け取るようになります。

4.ラインの引き方についての設定を行う

今回は下記のようなラインを引きたいのですが、ここでは一例として、「最新の二頂点同士を結ぶもの」のみを対象とします。

USDJPY D1

ラインの向きは、下記となります。
・上側のラインが上を向いている。
・下側のラインが下を向いている。

従いまして、下記のように設定を行います。設定箇所はこちらです。

また、「最新二頂点同士を結ぶ」設定は下記となります。

5.どのようなコマンドを与えるかを設定する

今回は反射させますので、下記のように設定します。設定箇所はこちらです。

初期値のままとなります。

6.トレールの設定

今回は利益の確定にトレーリングストップ(足末端トレール)を利用致します。設定箇所はこちらです。

まずは、足の本数を設定します。

2本

次に、トレーリング自体のスイッチを入れます。

スイッチをON(true)

7.自動売買させるためのスイッチを入れる

自動売買させるためのスイッチは三つあります。

一つは、自動売買の根本的なスイッチであるこちらです。設定箇所はこちらです。

自動売買させるための根本的な大元のスイッチ

二つ目は、「上蓋」を被せるためのスイッチです。設定箇所はこちらです。

上蓋を動作させるためのスイッチ

三つ目は、三種類設定できる「上蓋」のうちの一つを使うという意味でのスイッチです。設定箇所はこちらです。

上蓋の(1)番を有効にするためのスイッチ

8.バックテストしてみる

以上の設定を行うと、バックテストが可能となります。

テスト期間:2017.01.01-2020.04.25
時間足:D1
Tick:TradeView Real
SP:5(ECN Commission徴収済)
PF:5.69

設定ファイル

通常、ここから更に様々な調整を行います。
一例として、「ローソク足が上蓋を突き破っている状態では、コマンドを付与しない」条件を追加してみます。
設定箇所はこちらです。

コマンドの埋め込みを、内側時に限定してみる(true)

テスト結果は下記となります。

PF:5.69 → 8.81

ここから分かるのは、「ライン(被せてある上蓋)を突き抜けたら、内側に戻って来るまで様子を見た方が良さそうだ」と言う事です。
更に調整も可能ですが、調整し過ぎると過剰最適化、と言う事になりますので、ある程度素直な形のままで認識しておくことをお勧め致します。複雑な、難しい事をやって成績が上がっても、それは「たまたま」「総意は無い」と考えた方が良いでしょう。

最後に、今度は「ローソク足が上蓋を突き破っている状態でも、レートが内側にあるものとみなしてコマンドを付与する」条件を追加してみます。
設定箇所はこちらです。

上蓋を突き破った状態でも、内側時と同じコマンドを付与させてみる(true)

先ほどの【内側時に限定してコマンドを埋め込む】は「false」に戻しておいてください。

PF:5.69 → 8.81 → 10.16

EAと言うものが「調整の産物」であることが良く分かります。
個人的には、一つ前のセッティングが妥当だと思います。

出来上がったEAは、そのままリアル運用しても構いませんが、裁量でラインを付け足したり、間引いたりする事をお勧め致します。目的は手法の優位性の確認であって、EAを作ることではありません。EAはたくさんのラインを引き損ない、利益を取り損ないます。そして、相場の変化には対応できません。

2件のピンバック

コメントする

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です