【EA】High EA
本ブログをご覧になった方からご紹介いただきましたので、触ってみました。
ダウンロード場所
現時点では、こちらからダウンロードできる状態となっています。
出所
なぜ認証も口座縛りもされていない状態で出回っているのか不明でしたが、触ってみるとどうやら機能制限されており、評価版ではないかといった感じです。
概要
デフォルトの状態で、MT4時間で00:00-02:45の間のみポジションを取ります。朝スキャです。
RiskPercentPerTrade を 0 にすると 0.01lot 固定で運用されますが、この場合に「FixedLot」を変更しても 0.01lot のままとなります。バグなのか、機能制限なのか、良く分かりません。
また、「TrailingStep」の数字を変更しても結果が同じ為、こちらの設定項目も無効化されているようです。
適用通貨ペアは、クロス円以外との事。
4種の通貨ペアでテストしてみる
USDJPY/EURUSD/GBPUSD/EURJPY でテストしてみました。
計測期間:1999年1月4日 – 2019年10月26日
Tick:Alpari
クロス円は途中大き目のドローダウンがある、といった感じです。
以降、EURUSDに絞ってテストを行います。
他の時間帯もテスト
デフォルト以外の時間帯もテストしてみます。
設定上の時刻で「21:00 – 06:00」の間がやや効いているようですので、1時間毎に細分化してテストを行います。
21:00-21:59 の成績が良いようですので、少し前の時間帯から15分毎に細分化してみます。
何らかの傾向が見えるような気もしますが、ポジション数も随分減ってしまい、結局、デフォルト設定の時間帯で更にテストしようと言う考えに至りました。
更に掘り下げたい方は掘り下げてみても良いと思います。
エントリー時間帯
デフォルト設定でのエントリー時間帯のグラフが下記となります。
0時台のポジションが多いため、スプレッドの設定は10ポイントでは狭すぎます。
下記はスプレッドを変更したテスト結果です。
0時台は、最初の10分くらいは30ポイントでも足りませんが、その後徐々に落ち着きます。それでも、通常より広い状態が00:59までは続きますので、大体20ポイントが妥当だと思いますので、今後はスプレッドを20ポイントとしてテストを行います。
余談ですが、0時台にポジション数を多く取ると分かった時点で、私はこういったEAは通常使いません。バックテストとリアルが確実に乖離しますので、バックテストが信用できず、結果、運用する根拠が無いと考えます。
TPを変更する
本EAはTPの設定値を大きくしても内部ロジック(あるいはトレール)で利確されてしまいますのであまり意味がありません。
下記はTP1000/SL1000でのテスト結果です。
1,000pipsの設定であっても最大で130.1pipsとなっています。
個人的には「伸ばせる時に伸ばす」主義ですので、TPの設定は以降1,000としております。
なお、トレールの数値につきましては、変更しても結果には反映されません。
SLを変更する
TPと同じく、SLも内部ロジックとなりますので、大きな値を設定してもそこまで待つ事はありません。
SL1000のテストでは最大312.6pipsでした。
個人的に、損大利小タイプのEAは苦手ですので、SLにつきましては絞ります。
サンプル計測期間
現在の傾向を表している期間を選定したいと思います。
下記は横軸を時間とした場合の損益曲線です。

2012年以降としたいと思います。
(2012年は相場に色々な変化があった年だと思います)
SL:5/10/15/20/30/40/50pips テスト
MT4のグラフはこれまでと同じ1999年1月4日-2019年10月26日のものです。その下のQuantAnalyzerのグラフは2012年1月1日以降のものとなります。
計算結果はサンプル計測期間におけるリカバリーファクターです。
SL15pipsの時のリカバリーファクター(0.0305)が一番高いため、運用する場合はこちらの設定ではないでしょうか。
(リカバリーファクターは最低でも0.05欲しい所ですが)
あるいは、乖離する0時台を取り除いたもので運用するといった方法もあると思います。この場合のスプレッドは10で良いと言う事になります。テストは皆さんでやってみてください。
ロジックで気になる点
こちらのEAはバックテストが終了するとチャート上のオブジェクトを全て削除してしまいます。その為、取引の様子を知るにはテストを「ビジュアルモード」で走らせて、かつ、終了する前に確認(あるいはテンプレートとして保存しておく)をする必要があります。
そして眺めていた所、ローソク足の頂点で利確しているシーンが頻繁に現れる点に違和感を覚えました。
テストは全Tickで走らせていますし、品質は全て89.99%となっております。
こういった頂点は以前の頂点と同じ高さであることは良くありますが、それにしても多すぎます(特にテストの序盤に多いです)。そして、完全に一致しているものだけではなく、少しずれているものも含めると更に大量に存在します。
見た目上完全に一致しているのはBuyポジションのみで見つけやすかったのですが、Sellポジションはスプレッド分ずれているだけで同様と思われます。
試しにスプレッドを1にしてテストして眺めてみた所、利確のレートがローソク足のLowに一致しているものがBuyポジションと同じく大量に見つかりました。
どういったロジックでこのような利確を実現しているのかは分かりませんが、すごいのか、何なのか、良く分かりません。もしかしたら私が何か重大な勘違いをしているだけかもしれません。
個人的な総評
・主なエントリー時間帯が0時台ということで、個人的にはよほどの事が無い限り使わない。
バックテストの信頼性が低い時点で運用の根拠が無いと考えます。
・リカバリーファクターが低く、ポートフォリオに組み込む場合の優先度がとても低い。
ポートフォリオ組み込みの優先度が低いので、採用される可能性は極めて低い。
・固定ロット数が0.01に固定されている為、不便。
ポートフォリオを構築した場合は、一定期間ごとに各構成EAのロット数をその時の残高から計算して手動で設定しますが、複利から逆算しなければならない事になり、不便。
(複利がどのような計算になっているのかは調べてません)
・トレールの値が調整できず、損小利大調整ができない。
個人的には損小利大が好みの為。
・ロジックが「?」。
kazさん
お忙しい中ご協力いただき感謝いたします。
私も各推奨通貨ペアーバックテストを取ってみたところ、期待できるような結果にはなりませんでした。
2ヶ月リアルアカウントで運用しておりプラス収支のために期待をしましたが、長期的に見ると期待はできないですね..
もし今後も継続して安定した収支を得ることができたらご報告させてください。
とても勉強になりました。ありがとうございました
takaさま
どういたしまして。
リアルでプラス収支とのことで何よりです。
バックテスト上も現在調子の良い時期なのは間違いないと思います。
後は、現在の傾向がいつまで続くかですね。
ご報告、期待しております☆
kazさま
お世話になります。
以前当ブログでご紹介していただきました、「high EA」は毎月プラス収支で経過しております。
個々のバックテスト上では冴えない結果でしたが、複数の通貨ペアで運用できることも関係しているのかもしれません。
調子に乗って年末から別の無料EAを運用したところ、大きく資金を減らしてしまいましたが、「hige EA」は安定しています。
話は変わりますが、FOREX FACTORYのサイトにあるスレッドで「BTM」というEAを年明けからリアルアカウントで運用しています。
もしご興味があればこちらもブログで扱っていただければと思います。
よろしくお願いします。
takaさま
そうですか!それは何よりです。
複数の通貨ペアで運用なさっておられるのですね。なるほど。
ご報告ありがとうございます。
BTMにつきましては、また機会を見つけて触ってみたいと思います。
現在、次の記事の為のデータを蓄積している所です。
ご紹介ありがとうございます。