【EA】GINZO_System【その5:M1版について】

昨年12月1日に突如、M1版がリリースされました。

リリース後の仕様変更は他にもあり、2018年9月10日にSystem_AとBがポジション保有期間や最大ポジション数について変更されています。

System_A/Bの仕様変更についてのお知らせを受け取った時もそうでしたが、氏は「10年以上、毎月利益を上げ続けている」のです。そのシステムを、一般公開後数か月であっさりと変更してしまう態度に「EA運用初心者の心理状態」と同じものを感じずにはいられませんでした。人は「何もしないでいることが最も苦痛」なのです。ですが銀蔵氏はそれに耐えられるだけの経験と実績を積んでいるハズなのですが・・・。

System_A/Bに関しましては運用しておられた方ならトラウマになっていると思われるあの8月末からの巨大な含み損が記憶に新しいのではないかと思いますが、多数の問い合わせを受けて急きょ仕様を変更したんだろうなぁと容易に想像できました。こういったシステムは製作者本人が絶対の自信を持ってブレないでいる事が大切なのですが、この事によって信頼性は大きく揺らいだのです(少なくとも個人的には)。

新System_A/Bは「ロジックは一切変更してない」との事でしたが、「ロジック」とは一体何を差すのだろうかと考えてしまった事件でもありました。ポジション数の変更や保有期間の変更、SLの変更(1,000pips→100pipsに減少)は「ロジック」にはあたらないのでしょうか。特にSLは1,000pipsでしたので、本来運用はしないタイプのEAなのですが、単純に「GINZO_System」の一部と捉えていた為、「一緒に運用すべきもの」と誰もが捉えていたのではないかと思います。

そして更にM1版のリリースです。GINZO_Systemは2018年の9月は絶好調でしたが、その後10月から停滞しており、そんな中での突然の仕様変更で個人的には「またか」と感じました。しかもご本人は「既に11月から変更していた」との事で、ブログ上のグラフもM1版のもの(右肩上がり)に差し換えられていました。少々裏切られた気持ちと、そして「調子の悪い時期をM1版で書き換えたかっただけなのでは」という気持ちとが重なってGINZO_Systemに対する信頼感が更に低下したのでした。

当時の私は「USDJPY/A/Bを除いたEURUSD、GBPUSD、EURJPY版だけで十分」との認識でした。停滞期ではありましたが他のEAも調子が悪く、GINZO_Systemはそれなりに評価はしておりました。そんな中のM1版のリリースで、「短期間でEAの仕様変更を繰り返す態度」に「氏は実際の運用経験が浅いのでは」ということに対し更に確信を深めました。仕様変更が悪いわけではありませんが、「10年以上、毎月利益を上げ続けている」システムはそう簡単に仕様変更する必要はないはずです。銀蔵氏はもっと長期的な視点を持つ立場にあるはずなのです。

また、「M1版」と聞き最初に思い浮かべたのは「Regulus」を合体させただけなのではないかという危惧でした。Regulusは、検証された方はご存知かと思いますが、リアルとバックテストがかなり乖離しており、性能の評価がきちんとできないEAです。
(余談ですが氏はステマサイトでRegulusを「世界最高のEA」と述べています。こんなに乖離しているEAをこのように呼称するあたり、EAの実際の運用経験が浅い方のではないかと私は以前から思っておりました)
調べてみた所Regulusとは別物でしたが、時間ごとのトレード数を見てガッカリ致しました。

01_GINZO_System_USDJPY_M1_BHB
2000.01.01-2019.02.02
n9933
Tick:Alpari
MRF:0.3633

比較の為、M5版のTrades by hourも掲載致します。
(nはポジション数です)

M5版USDJPY
2000.01.01-2019.02.02
n2925
Tick:Alpari
MRF:0.2091
(M5版に0時台のポジションはありません)

問題となるのは「0時台」です。どのブローカーでもスプレッドが極端に広がっている時間帯です。つまり、「乖離」します。旧GINZO_System(M5版)は、USDJPY以外の他の通貨ペアでもこの乖離しやすい時間帯が徹底して回避されているのです。私はこの点とても評価しております。所が、M1版からはこの時間帯が解禁されています。そして更に悪いことに、M1レベルのポジションは利幅が小さい為と思われますが、ロット数が2倍、3倍になっているのです。その為、ちょっとしたズレでも結果として利益や損失に大きな差が生まれます。実際にリアルとバックテストで乖離テストを行いましたが、M5版に比べると信頼性は大きく低下したというのが個人的な結論です(個人的な都合ではあるのですが、EAと言うものは、バックテストが信用できない場合、何を根拠に運用すれば良いのでしょうか。フォワードが出ていたとすればそれは運用する動機にはなるかもしれませんが、それだけではリスク管理ができませんしポートフォリオも組めません(よほど長期に渡るフォワードのデータがあれば別ですが)。リスク管理やポートフォリオの構築ができない投資は有り得ないと言うのが個人的な見解です)

なお、乖離と申し上げましたが、実際今後もある程度乖離するであろうと判断致しましたのはUSDJPYとEURUSDで、GBPUSDは0時台のポジションの増加が微々たるもので影響はほとんどなく、EURJPYに至っては0時台のポジションは全くありませんので乖離はしていないと思われます。但し、M1版のGBPUSDはM5版と比べてリカバリーファクターが低下しており個人的には使う理由がありません。

M1版USDJPY:乖離
M1版EURUSD:乖離
M1版GBPUSD:乖離少々、しかしリカバリーファクターが低下
M1版EURJPY:乖離なし、リカバリーファクター上昇

最後に残ったM1版のEURJPYはリカバリーファクターが上昇している為、M1版の中では唯一、使っても良いのかもしれない、といった存在でしたが、結局今でもM5版を利用しております。これは個人的な、M1版に対するイメージの問題です(あまり良くありません)。

最後に、他の通貨ペアの時間当たりのポジション数を掲載させていただきます。

M5版EURUSD
2000.01.01-2019.02.02
n3672
Tick:Alpari
MRF:0.2021

M1版EURUSD
2000.01.01-2019.02.02
n9802
Tick:Alpari
MRF:0.2535
(0時台に大量の新規ポジションが出現)

M5版GBPUSD
2000.01.01-2019.02.02
n6826
Tick:Alpari
MRF:0.2666

M1版GBPUSD
2000.01.01-2019.02.02
n8529
Tick:Alpari
MRF:0.2525
(0時台の新規ポジションは微増に留まるもリカバリーファクターが低下)
M5版EURJPY
2000.01.01-2019.02.02
n2001
Tick:Alpari
MRF:0.1122
M1版EURJPY
2000.01.01-2019.02.02
n2315
Tick:Alpari
MRF:0.1595
(0時台の新規ポジションは無し。リカバリーファクターも上昇)

こちらの記事を書いている途中で気が付いたのですが、現在、M5版は入手が不可能なのではないでしょうか。個人的にはM5版を持っていてラッキー、といった感じでおりますが本当にラッキーだったのかどうかは数年後にしか分かりません(2019年はほぼ停滞しています)。

但し、M5版に不満が全く無いわけではありません。USDJPY版はもう利用していないので良いのですが、GBPUSD版の週末の持越しは本当に止めてほしいです。何か起きたらどうするんでしょうか。それと、週末クローズしてない為、バックテストの結果がリアルよりも良く出ている可能性があります(ロジック上SLを越えない限りは成績が変わらない可能性もありますが)。スイングの場合は週末持越しても仕方ありませんが、そうではないのですから、週末はクローズすべきです。先月(2019年5月3日→6日)もUSDJPY版が大きな窓開けに見事に引っかかっていましたが、やはりクローズすべきだと思います。現在、私はL01を利用して週末、GBPUSD版がポジションを取っても強制的にそれを捕まえてクローズさせています。これで安心です。

私がM1版を利用しない理由は以上となります。

※本記事はGINZO_Systemの利用を推奨するものではありません。また、 2019年7月1日現在、筆者はGINZO_Systemを既に稼働停止しております。

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