【EA】NOS(USDJPY)【バックテスト】

※【お願い】必ずこちらも併せてご覧いただきますようお願い申し上げます。

20年バックテストを終えました。

証拠金100万JPYスタート
0.1lot固定
1999年2月5日-2019年6月7日
Tick:Alpari
スプレッド5ポイント(TradeViewの為、Commissionが徴収されています)
(1分足の為、モデリング品質は最高で25.00%)

ナンピンEA特有の綺麗な直線を描いています。
バックテストのスピードですが、遅い方です。遅いといっても、某AngelHeartや、DLL利用で特に遅いタイプのものに比べると早いです。通常のEAよりは間違いなく遅いですが、待てないほどではない、そんな感じです。当方の環境では2時間20分でした。
とにかく確認したいのは、最大ドローダウンですね。300028.36円、つまり30万となっています。資金100万でスタートして、たまたますぐに同じドローダウンを経験すると、資金の30%の含み損に耐えなければならなくなるといった感じですが、更に、証拠金も必要となりますので、それで耐えられるのかを確認しなければなりません。
最近はQuantAnalyzerをご利用の方も多いかと思いますが、最大ドローダウンに関しては注意が必要です。例えば、上記のバックテストをQAで読み込んだ場合に表示されるドローダウンは、41,700円となります。
異なる原因は、両者の計測している値が異なる為です。
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MT4:含み益を含んだ頂点 – 含み損を含んだ底辺 = 最大ドローダウン
QA:実際の残高の増減の結果のみ参照。
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そもそも、QAはMT4が吐き出したレコードのみを参照している為、「どれくらいの含み益があったか」「どれくらいの含み損があったか」は分からないのです。だから実際の残高の増減になっているのです。

ここで、とても恐ろしいことが判明します。「損幅を大きく取り、耐えるタイプのEA」の場合は、QAでデータを解析しようとしても、その危険性が全く分からないのです。損をある程度できちんと切る(きちんとある程度負けている)通常のEAの場合はQAで評価しても問題ありませんが、損幅が巨大なタイプ、またはナンピンタイプのEAはQAでの評価は危険です。また、QAの画面しか提示されていないような紹介のされ方をしているEAも注意が必要です。

下記はQAでデータを読み込んだものとなります。

システム全体としての稼ぐ性能は(月当たりの)リカバリーファクターに集約されます(最大ドローダウン基準で資金管理していることが前提)が、それは、この画面においては、「MONTHLY AVG PROFIT」/「DRAWDOWN」で計算されます。
QAのデータでMRFを計算すると、19424.65/41700=0.4658となります。この数値は、単体のEAとしては有り得ないくらい高い数値となります。MRFは、kazの個人的な感覚では、普通のEAで0.05、合格ラインが0.1、過剰に最適化されているようなEAの場合にようやく0.2を越えるといった感じです。(参考までに、色んなEAを組み合わせて0.9を越えるポートフォリオは構築した事があります)
さて、それでは、今度はMT4が吐き出した最大ドローダウンでMRFを計算すると、19424.65/300028.36=0.0647 となり、平凡な数値となります。但し、NOSは、実際はこのドローダウンを喫していないのです。ここが大切です。これは含み損ですから、実際は発生していない損失なのです。

このようにナンピンEAは、通常のEAとは異なり評価が難しいです。ナンピンは「今まで大丈夫だったとしても未来の相場では何が起きるか分からない、一発退場になるから危険」とは言いますが、一般のEAであっても、賞味期限が切れてひたすら負けを重ねれば巨大な損失となります。そういう意味では結局同じ事?いえ、ちょっと違いますね。とんでもない一撃が生じた時、損切りをきちんとするEAの場合はそこで止まりますが、ナンピンEAは止まりません。そのような状況が、我々が生きている間に果たして起きるかどうか、ですね。ギャンブルです。少なくとも過去20年は大丈夫でした。あと数年NOSの複利で稼ぎ、以降は小さな固定ロットに移行する、なんとなくこんな打算的な考えを抱いてしまうのは私だけでしょうか。

なお、話は変わりますが、ナンピンEAはポートフォリオを組むとどんなシステムの性能も向上させてしまう秘薬となります。何しろシステム全体のドローダウンを低減させることしかしませんので。だからと言ってシステム全体のロット数を上げて良いのかどうか・・・いや、ナンピンEAを利用する時点でそんな事今更言っても仕方がないのかもしれません。信じる前提ですから。

下記は以前、2019年4月21日に構築した、MRF:0.9086のポートフォリオに、NOS(USDJPYのみ)を加えたものです。

MRF: 1470879.97/1553866.3=0.9466

NOSに割り当てるlot数を大雑把に調整しポートフォリオを構築してみたところ、リカバリーファクターが少し(+0.038)上昇しました(たったの0.038程度のように思われますが、0.9まで上がり切ったシステムのRFを更に上昇させるのは至難の業)(きちんと調整すればもっと上がると思います)。現行のシステムの補助として優秀と言う事になりますが、この数値に意味があるのかどうかが今一つピンと来ません。リカバリーファクターは最大ドローダウンを基準に資金管理をする際に利用する指数ですが、そもそもナンピンEAは、実際は損失をほとんど被っていないし、かといって損失はある意味では底なしでもあるわけです。これできちんとリスク管理していると言えるのでしょうか。

話をNOSの性能評価に戻したいと思います。
下記は、QAでの損益曲線です。

横軸:時間

やはり、2008年が良く稼いでいますね。リーマンショックの年です。

下記は年別の収益です。

2008年ほどではなくとも、3年前くらいの水準で稼いでくれれば御の字ではないでしょうか(一番右が2019年です)。

取りあえず、しばらくNOSは運用致します。調子に乗ってロット数を大きく割り当てないように心掛け、そしてできれば早めに固定ロットに移行できれば勝ち、その前に破綻すれば負け、といった感じで考えております。その内ナンピンEAに対する認識も確固たるものが出来上がると思います。今はまだもやもやっとした感じです。

2件のピンバック

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